団塊の世代が75歳以上になる2025年を控えて日本は急速に高齢化を迎えています。我々の病院が存在している区西北部医療圏においても例外ではなく多くのご高齢な患者さんが来院されています。ご高齢な患者さんは様々な合併症を抱えていることが多く、治療の際にそれらの合併症を考慮しながら全臓器に配慮し治療を行っていく必要があります。 血液の病気も高齢になれば多くなりますが、その中でも骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫が増加していくことが知られております。練馬区には血液内科を標ぼうしている病院がふたつしかないことから今までは他の地区に通院されていた患者さんも多かったと思います。当院の設備が拡充されたことから今まで都心の病院の通院をやむなくされていた方々も当院での治療が行えるようになることから安心して通院できるのではないかと考えております。
当科は、2022年10月に新病院に移転し、18床の無菌室を有するようになり、白血病の治療のみならず移植も行えるようになりました。血液疾患、特に造血器腫瘍に特化していきたいと考えております。今後、東京都区西北部医療圏、特に練馬区の造血器腫瘍の治療に貢献できればと考えております。
血液疾患は発症頻度が少ないこと、治療も難しい点もありますが近年の治療の進歩はめざましく治療成績は確実に向上しております。それだけではなく、生活の質を考慮した治療法も選択できるようになってきています。このことから、患者様と話し合った上で治療を決定していくことがますます重要になっていくのではないかと考えております。 急性・慢性白血病、骨髄異異形成症候群、悪性リンパ腫および多発性骨髄腫に対する化学療法を得意としておりますが、ほかの疾患につきましても万全の体制で治療を行っています。いつでもお気軽にご相談ください。
外来患者さんの診療は、毎日血液科医師が外来を担当しています。入院が必要な患者さんについては7階西病棟で診療しています。ひとりの患者さんに対して複数名の医師が担当する体制で診療させていただいています。また、週に1回開催される診療カンファランスでは、血液内科医師全員で治療方針の検討を行っています。また、白血球減少時の管理は、ヘパフィルターが装着された無菌室を用いたうえで、必要な部分だけを重点的に対策することによって、患者さんが過剰な精神的負担を感じることなく安全にできるように工夫しています。また、入院に伴う筋力低下予防目的でリハビリテーションも積極的に行っております。
当院は外来化学療法室も拡充しており、無理なく外来化学療法も行っており就労しながらのがんの治療も可能です。
正確に診断することを心がけています。そのために、血液検査、骨髄検査、リンパ節生検、CT検査などのさまざまな検査を行うことがあります。もちろん検査は必要な最低限なものにとどめております。診断の確定後は、エビデンスに基づいて治療法を考え、さらに、それぞれの患者さんの病状などに照らし合わせて、最適な治療法を選択します。
その過程には患者さんやご家族のご希望を伺うことが重要ですので、治療法の選択のために、ご相談のお時間をいただくことがありますが、ご協力をお願いいたします。
造血器腫瘍に対する化学療法を数多く手がけてきました。特に急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫に対して標準的な化学療法を行い、造血幹細胞移植療法が必要と判断した場合には速やかに大学病院などにお願いしております。 また、多発性骨髄腫に対しては、エビデンスに基づいた治療法を行っております。若年者の多発性骨髄腫患者さんは、当院での自家末梢血幹細胞移植も可能で、外来化学療法も含めて当院で完結が可能です。また、多発性骨髄腫の患者会も院内で開催しており患者さん同士の交流も深めております。
混合細胞型古典的ホジキンリンパ腫 | 4 |
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濾胞型リンパ腫 | 4 |
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 | 20 |
多発性骨髄腫 | 66 |
髄外形質細胞腫 | 1 |
急性骨髄性白血病 | 14 |
芽球増加を伴う不応性貧血 | 6 |
多血球系異形成を伴う不応性血球減少症 | 4 |
悪性貧血 | 1 |
赤芽球癆 | 2 |
重症型再生不良性貧血 | 4 |
特発性血小板減少性紫斑病 | 1 |
当科は日本内科学会、日本血液学会の研修認定施設になっており後期研修医の受け入れも行っております。お気軽にご連絡ください。また、学生の方の見学も施設の規定に則り行っておりますのでよろしくお願いします。
竹迫 直樹 / たけざこ なおき
所属 | 特命副病院長/血液内科 |
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出身大学 | 北海道大学(1992年卒) |
専門分野 | 造血器腫瘍/多発性骨髄腫(新規薬剤を用いた治療および移植)/急性白血病/慢性骨髄性白血病 |
主な資格・認定 | 医学博士 日本内科学会認定医・総合内科専門医・指導医 日本血液学会認定専門医・指導医・評議員・診療委員 日本血栓止血学会認定医・代議員・学術標準化委員会DIC部会員 日本輸血細胞治療学会認定医 |
主な所属学会 | 日本内科学会 日本血液学会 日本輸血細胞治療学会 日本血栓止血学会 日本骨髄腫学会 米国血液学会 |
コメント | 造血器腫瘍、特に多発性骨髄腫の治療を専門にしております。 今までの病院でエビデンスに則った治療を行うだけではなく、治験・臨床試験など多数行ってきました。 今回、縁あって練馬光が丘病院に入職させていただきました。 この地域はもちろんですが、二次医療圏全体の造血器腫瘍の発展に尽くしたいと考えております。 どうぞよろしくお願いします。 |
能登 俊 / のと さとし
所属 | 血液内科 部長 |
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出身大学 | 北海道大学(1992年卒) |
専門分野 | 血液内科/造血器腫瘍/悪性リンパ腫/造血幹細胞移植 |
主な資格・認定 | 医学博士 日本内科学会認定内科医・指導医 日本血液学会認定血液専門医・指導医 |
主な所属学会 | 日本内科学会 日本血液学会 日本造血・免疫細胞療法学会 |
コメント | 大学院卒業後は北海道の各地の病院で血液内科・造血幹細胞移植の立ち上げに関わり、前職でも血液内科の立ち上げに関わりました。 血液内科の診療範囲では造血器腫瘍、その中でも悪性リンパ腫を得意としていますが、急性・慢性白血病や骨髄異形成症候群など他の造血器腫瘍の診断・治療にも精通しています。 区西北部および周辺の血液内科医療に貢献できるように精進して参りますので、よろしくお願いします。 |
萩野 剛史 / はぎの たけし
所属 | 科長/血液内科 |
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出身大学 | 慈恵会医科大学(1998年卒) |
専門分野 | 造血器腫瘍/急性白血病/骨髄異形成症候群/慢性骨髄性白血病 |
主な資格・認定 | 医学博士、日本内科学認定内科医、日本血液学会認定専門医・指導医、日本造血細胞移植学会造血細胞移植認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本輸血・細胞治療学会認定医 |
主な所属学会 | 日本内科学会 日本血液学会 日本輸血細胞治療学会 日本移植細胞治療学会 |
コメント | この度、練馬光が丘病院に入職させて頂きました。造血器腫瘍、特に急性白血病、骨髄異形成症候群の治療を専門としております。血液疾患自体は、頻度の高い疾患ではありませんが、近年の高齢化社会に伴って患者さんが増加しています。当科では若年患者さんの化学療法、さらに同種移植が必要な方への適切な施設への橋渡し、高齢患者さんへはエビデンスに則った治療をこの地域で行うということを意識して、地域の皆さんへの貢献に努めていきます。どうぞよろしくお願いします。 |
金子 直也 / かねこ なおや
所属 | 血液内科 科長 |
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出身大学 | 獨協医科大学(2013年卒) |
専門分野 | 血液内科 |
主な資格・認定 | 日本血液学会専門医/日本内科学会認定内科医 |
主な所属学会 | 日本内科学会/日本血液学会 |
コメント | 地域に根差した練馬区の血液内科診療を行いたいと考えています。よろしくお願いします。 |
小松 則夫 / こまつ のりお
所属 | 血液内科 |
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出身大学 | 新潟大学医学部(1981年卒) |
専門分野 | 血液内科学、骨髄増殖性腫瘍 |
主な資格・認定 | 日本内科学会認定内科医・指導医 日本血液学会認定血液専門医・指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本医師会認定産業医 日本臨床腫瘍学会暫定指導医 |
主な所属学会 | 日本内科学会(評議員・認定内科医・指導医・学術集会運営委員・関東地方会常任幹事) 日本血液学会(血液専門医・指導医・代議員・理事・機関誌「臨床血液」編集長・プログラム企画委員・診療委員会委員・学術統計調査委員会委員・MPN研究実行委員会副委員長・第81回日本血液学会学術集会会長、関東甲信越地方会代表) 内保連委員(血液領域委員長) 日本骨髄腫学会(評議員) 日本臨床腫瘍学会(評議員) 公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構【JADA】学術委員 日本サイトメトリー学会(理事・学術委員長・編集委員) The Japanese Foundation for Cancer Research (Committee Member) 日本造血・免疫細胞療法学会 日本癌学会 米国血液学会 欧州血液学会 |
コメント | 人生訓:「失敗を次に活かせば、その失敗は成功の第一歩である」 |
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