放射線室で保有している以下の装置は、令和4年10月の新病院開院に合わせてほぼ全ての装置が最新機種に更新されました。一般撮影装置(3室)、X線テレビ装置(2室)、マルチスライスCT装置(2室)、MRI装置(2室)、乳房撮影装置(1室)、骨密度測定装置(1室)、血管造影撮影装置(3室)、ガンマカメラ装置(1室)、さらに放射線治療装置(1室)、歯科撮影装置(1室)、ハイブリット血管撮影装置(1室)が新規導入されより充実した検査環境となりました。スタッフは放射線科専門医5名、診療放射線技師32名によりフィルムレスのPACS/RIS環境のもと放射線診療業務において、医療安全と質の向上に努め、高度な画像検査、診断、治療などを迅速に提供しています。院内各診療科からの検査依頼の他に地域連携室を通じ地域の医療機関からの検査依頼もお受けしております。
■ CT
最新型の320列と80列のCT装置が導入されて、比較的短い時間での検査が可能になっております。この検査では体を輪切りに撮影していくことで、病巣の有無や位置を見ていくことができます。また、画像処理により骨の3D画像や、造影剤を使用することで、大動脈などの血管の3D画像も作成でき、より診断がしやすくなります。また、心臓CTは320列の装置を使用することで、従来よりも迅速に、かつ高精細に検査することが可能となっております。
※撮影部位によっては、金具の付いたお洋服を着替えていただいたり、入れ歯や補聴器等を外していただくことがございます。あらかじめご了承ください。
CT装置(320列)
■ MRI
最新型の3T(テスラ)と1.5T(テスラ)の2台のMRI装置を導入しました。磁石の力で画像を作成できるので、放射線被ばくのない検査です。検査時間は20~40分程度かかり、検査が終わるまで動かないようにお願いいたします。トンネル・筒形の中に入っていただきます。検査中は大きな音が鳴るため、ヘッドフォンをしていただき防音します。検査中、緊急用ブザーもお渡ししますので、気分が優れない等ありましたら撮影担当技師を呼ぶことも可能です。
※また、体の中に金属(ペースメーカー、人工内耳、脳動脈瘤手術、インプラント、人工関節やその他の外科的手術等)を埋め込む手術を受けた患者さまは、体内金属の破損等の恐れがあるため、その金属の素材や種類によっては検査ができないことがあります。検査の前にあらかじめ担当医にご相談ください。
MRI装置(3 T)
■ 放射線治療
放射線を病気の部分に照射する治療法です。
切らずにがんを治療するので、形態機能を温存できます。また、体への負担が少ないので御高齢の方、合併症があって手術が受けられない方でも治療が可能です。
照射時間は10分程度です。照射中に動くと、照射したい部分に放射線が当たらず十分な効果が得られなかったり、正常な細胞に照射してしまうことになるので、治療中は動かないようにお願いいたします。
放射線治療機器は最上位機種を導入しており、全身の様々な部位に対して、先進のIMRTやVMAT(回転型IMRT)、定位放射線治療などの高精度放射線治療をより正確に、より短時間で行うことができます。同室CT装置の設置により治療計画CTと同等の高画質画像をイメージガイドに用いることが可能で、より正確な位置合わせをすることができます。さらに、治療中のモニタリング機能により正確性と安全性をより高めることができます。
放射線治療装置
■ 歯科
新たに診療科に加わる口腔外科用に特化した、CT撮影に加えパノラマ・セファロ撮影が可能な装置(ベラビューX800)を導入しました。
CBCT(コーンビームCT)は、頭頚部領域ではCTに代わる撮像法となり、CTよりも低い放射線被ばく量で高い空間分解能の画像を提供します。歯科領域の撮像を2D画像から3D画像へと進化させ、解剖学的構造の拡大や歪み、重なり等の欠点を克服した画像を得ることができます。
歯科用撮装置装置
■ 一般撮影(レントゲン)
従来のレントゲンに加え、動画撮影も可能になりました。
実際の動きを観察できるため、通常の静止画のレントゲンと比べ、より多くの情報を得ることができます。
胸部の動画撮影の場合、心臓や肺の動きを撮影することができます。
CTやMRIは寝た状態での撮影になりますが、レントゲンは立ったままでの撮影が可能ですので、日常生活の体勢と近い状態を観察できます。
一般X線撮影装置
■ 血管造影検査室は1台体制から新病院では、オペ室内に設置したハイブリット血管撮影装置を含めて4台体制となりました。最新のアプリケーションを駆使して検査・治療を行っております。 血管の中にカテーテルという細い管を入れて、造影剤を流しながら血管の写真を撮る、入院して行う検査及び治療です。 カテーテルは主に腕、足の付け根のいずれかから挿入します。 CTやMRIと比べて、より詳細な血管形状がわかるだけでなく、血管の中を造影剤がどのように流れていくのかが動画でわかり、また頭、心臓、お腹、足などの血管の治療も行えます。
■ 核医学(RI・アールアイ)
RIは微量の放射線医薬品を投与し、そこから放出される放射線を画像化する検査です。分布や集積量、経時的な変化から臓器、組織の形態だけでなく機能や代謝状態などを評価することができます。
2検出器ガンマカメラに最新の画像処理・解析ツールを搭載した装置システムで脳血流シンチ・心筋シンチ・骨シンチをはじめとするさまざまな検査に対応します。
核医学装置
■ 骨密度
DEXA法(二重エネルギーX線吸収法)を用いたX線透視撮影装置にて、腰椎と大腿骨近位部を撮影し正確な骨密度を測定する検査です。
骨密度検査は、骨折の原因となり得る骨粗鬆症の予防や適切な治療に役立ちます。
※腰の骨や太ももの骨に金属を入れる手術を受けられた方は、測定結果に影響がでることがありますので、あらかじめ担当医にお申し出ください。
■ 乳房X線撮影(マンモグラフィー)
乳房専用のレントゲン検査のことです。
石灰化や乳腺の全体像をとらえ、乳がんや乳腺に起こるさまざまな病変の発見や診断に役立つ検査です。
乳房を板で挟み、薄く延ばして撮影するため、心臓ペースメーカーやシャントチューブ、豊胸手術など乳房に人工物がある場合は破損などのおそれがあります。検査の前にあらかじめ担当医にご相談ください。
また当院では全検査、女性技師が検査を行いますので安心してお越しください。
マンモグラフィ装置
■ X線透視撮影(X線TV装置)
バリウムなどの造影剤を使用し、見えづらい体内の臓器の形態、機能などをリアルタイムの映像として観察することができます。皆さんが良く知っている胃のバリウム検査をはじめ、食道、小腸、大腸といった消化管疾患の診断に用いたり、骨折や脱臼の整復などさまざまな検査や処置の補助的役割としても用います。
また検査の中でも特に検査数の多いERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影法)検査は、内視鏡検査とX線検査を組み合わせた方法で、胆管・膵管疾患の観察、評価、治療等することが出来ます。
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